新しいCustom Line Navetta 50: 50メートルのアルミニウム・ドリーム
2022年7月25日
500 GT以下カテゴリーのアルミニウムヨットに、新しいフラッグシップがデビュー。
アッパーデッキのマスタースイート、外部と内部の相互接続、ガラス張りの表面、ACPV ARCHITECTS Antonio Citterio Patricia Vielによる洗練されたインテリアデザインなど、その魅力的な特徴をいくつかご紹介します。
Navettaはスタイル、快適さ、船内の居心地よさにおいて比類のない特長を十分に表現した、多くのオーナーにとっての夢のクルージングヨット。そのシリーズに新しいNavetta 50がブランドに加わり、見事なフラッグシップとなります。
全体がアルミニウム製で、排水量500 GT以下、長さ49.90m、ビーム長9.60m。Custom Line Navetta 50はアッパーデッキの船首にあるマスタースイートを中心にすべてのスペースが広がるレイアウトで、4つのデッキがあります。マスタースイートは床から天井まである窓に囲まれ180度の景色を楽しむことが出来、サンセットソラリウムを備えた船首の大きなプライベートテラスに直接アクセスできます。
この外部と内部の相互接続がCustom Line Navetta 50の大きな特徴で、すべての客室とメインとアッパーデッキにあるラウンジにも床から天井まである窓 と反射鏡面 が繰り返し使われ、水平線を見渡す海の孤島にいるような感覚になります。
Custom Line Navetta 50プロジェクトは、Piero Ferrari率いる製品戦略部門とFerrettiグループスーパーヨット造船所エンジニアリングユニットのコラボレーションの成果です。外観デザインは再びFilippo Salvetti。室内レイアウトとインテリアデザインはACPV ARCHITECTS Antonio Citterio Patricia Vielが担当。ヨット建造の伝統をコンテンポラリーな視点で再解釈するなどブランドの個性、価値、ヘリテージをリサーチし、洗練されたものとなりました。
インテリアデザインは、洗練されたディテールと上質で持続可能な素材使いに重点をおいたコンセプト。天然レザーがカスタムデザインの家具の仕上げやディテールに使われ、造船所の優れた職人技が光ります。
ヨットの容積に関する詳細なリサーチを行って居住性を微調整し、通常ずっと大きなヨットでしか得られない非常に広いスペースを提供することが可能となり、船上での最大限の心地よさをお届けします。
外観デザインでは、船首から船尾を貫くアウトドアスペースの各デッキがそれぞれ独自の個性を持ち、いつでも海上の景色を楽しめる最上のテラスとなっています。
壮大な水際のビーチクラブは、メインデッキ後方の屋外エリアと直接つながり、プライベートラウンジとして機能します。この二つの外部エリアは船尾の長方形プールで完璧に統合されており、本当に素敵な雰囲気の場所です。
オープンスペースは広い船首エリアまで続いており、オーナーによりカスタマイズが可能です。船首の長方形サンデッキはラウンジや軽食をつまみながらくつろぐ場として最適。それに続く70㎡の屋内スペースがダイニングエリアとアメリカンバーになっています。サンデッキの先端からは息を呑む景色が楽しめ、ジャグジーやソラリウムを設置するオプションもあります。
マスタースイートに加え、Navetta 50にはローワーデッキに4つのゲストキャビンがあり、合計10名の乗船者と加えてキャプテンを含む9名のクルーが乗り込めます。
サステナビリティの面では、スティールの代わりに重さが3分の1のアルミニウムを使うことで、同じサイズと体積(GT)の50mボートと比べて消費量を約10-15%削減しました。低回転数と巡航速度にあわせたボートデザインでベストな効率が得られ、海里で測った航続距離は10-15%伸びています。Custom Line Navetta 50の一号艇にはSCR (排出ガス後処理装置)を装備予定です。
アンコーナのスーパーヨット造船所では、電気、熱・冷却エネルギーを生成するトリジェネレーションプラントがあり、消費電力79%、熱エネルギー32%を削減。年間一次エネルギーの20%を節約しています。
仕上げの選択肢においてはAlpi Lignumウォールナットパネルが特筆されます。これはホルムアルデヒドを全く使わないZeroFという最も厳しい国際基準に準拠する製品で、天然の、環境にやさしい認定素材です。Antonio CitterioがデザインしたHansgrohe Axor Citterioシリーズの混合水栓は、毎分12リットルに代わり毎分5リットルの水流にしながらも、エアパワーテクノロジーのおかげで快適さには変わりありません。また皮を使った部分には、天然レザーと100% リサイクルレザーで作られたFoglizzo天然レザーを使用しています。
Custom Line Navetta 50は今年度末に建造を始め、2024年にお披露目できる予定です。